Friday, September 6, 2013

2013ハイスロその4

そう、ビールで簡単に酔いつぶれて、宴会の大事な部分に出られず、
すっかり寝静まった駐車場の話のつづきだった。

ところどころテントの下でまだ人はいるものの、
時間は11時、遠くから参加組みはみんな旅館で寝てる時間だ。

真っ暗でしとしと降りの駐車場で犬と2人、寝ぼけてきょろきょろしてたら
奥本さんが見つけて声をかけてくれた。
で、僕とパブロフを連れて行ってくれたんだ、あのガレージに!

これがもう完成間近なんだ


このガレージに籠ってもう何年も、
やっと完成の声を聞いた。

で、この時はバイクを囲んで2人で改造の事、造形の事、細かい部品のこと。
それから生き方や考え方に至るまで、時間を忘れて話をしてたんだ。


なんか会話の合間にパシャパシャ撮ったら気持ちがそれちゃうから、
だからここではあまり写真はないのさ。

ここが奥本ガレージ

まったく月並みな言い方で申し訳ないけど、
この男の汗と涙と意地と、そして大変な時間がここで費やされた。

みんながロールプレイングゲームやったり、パチンコしたり、
夜飲みに行ったり、カラオケしたり、不毛なセックスしてる間、
それも何年もの間、

彼はここで自分のバイクと向き合ってきたんだ。
何度もいやになる事だってあったろう。
ぐったりする事や、痛い目にも遭っただろうし。

でも作っててだんだん形が見えて来たり、
溶接の一カ所でもうまく行くと気持ちが上がることもある。
友達に見せて感心されたり、呆れられたり。

ものづくりの動機や続ける力、
モチベーションの保ち方は人それぞれだと思う。
今回、奥本さんとゆっくり話をさせてもらって感じたのは、
大義名分や目的を超越した
作業への集中と忍耐力、そして粘り強さだ。
彼はパッとひらめいてササッと作るタイプじゃない。

彼は幾度となく繰り返される作業のの中で
心に浮かぶ曖昧な雲のような形を、
手に取れるソリッドでリアルな造形になるまで
すこしずつ浮かび上がらせて行くんだ。




そしてこれは雨だったり、うっかり寝ちゃったり
いろんな偶然が重なって
得られたスバラシイひとときだった。



















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